嚥下チェッカー

Logo book嚥下障害の原因と対策一覧

嚥下機能低下の原因と対策を5段階に分類して考えます。 機能低下や食事場面のリスクに気づくためには、的確な評価を基に原因と対策を総合的に理解し、そのうえで個別の対策を優先順位を考慮しながら講じていくことが不可欠です。

嚥下チェッカーを用いれば、3分の簡単チェックだけで個々人への的確な改善策が可能になります。

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食べる準備
食べ方
噛む力
送り込む力
飲み込む力

食べる準備とは・・・目の前のものが食べ物であるのか、食べ物の硬さやにおいなどを認識できるかどうか?意識や食べる姿勢はどうか?などを評価します。

意識レベルの低下がある

考えられる原因 対策・トレーニング
向精神薬等内服薬の影響 向精神薬の検討
低血糖 バイタルチェック
低血圧 バイタルチェック
脱水 IN/OUTの確認
覚醒状態が悪い 体性感覚の入力

口腔の衛生状態が良くない

考えられる原因 対策・トレーニング
口腔の乾燥 口腔ケア 歯科受診 唾液腺マッサージ
痰の量が多い ハッフィング 咳嗽訓練
歯周病 歯科受診

姿勢が悪い

考えられる原因 対策・トレーニング
片麻痺 姿勢のチェック①足底②左右③顎
車椅子が合っていない 姿勢のチェック①足底②左右③顎
円背 姿勢のチェック①足底②左右③顎

認知症の症状がある

考えられる原因 対策・トレーニング
食事の認識が難しい 食事内容を説明する 味覚や温度の検討 生活リズムの確認 環境調整(認知症)

食べ方とは・・・食べ物を口へ運ぶ量や速さ、食べているときの集中力や疲労具合などを評価します。

食事のペースが速い

考えられる原因 対策・トレーニング
口の中に詰め込んでしまう 摂食ペースの調整(声掛けor介助) 顎トレーニング 見守りの強化、声掛け

食事のペースが遅い

考えられる原因 対策・トレーニング
食事形態が合っていない 食形態の検討
食事後半の誤嚥リスクが高い 食事時間の制限を設ける 高カロリー食を検討 摂食ペースの調整(声掛けor介助) 顎トレーニング 見守りの強化、声掛け

注意散漫である

考えられる原因 対策・トレーニング
注意障害がある 嚥下の意識化 注意力トレーニング 環境調整(注意障害)
周囲が騒がしい 環境調整(注意障害)

疲れて最後まで食べられない

考えられる原因 対策・トレーニング
正しい姿勢で食べられていない 姿勢のチェック①足底②左右③顎
食事形態が合っていない 食形態の検討

噛む力とは・・・食べ物を口に取り込み(哺食)、唾液と混ぜながら咀嚼をしたり、舌と口蓋で食物を押しつぶしたりする機能を評価します。

硬いものが噛めない

考えられる原因 対策・トレーニング
入れ歯が合っていない 歯科受診
噛む筋力の低下 顎トレーニング

あまり噛まない

考えられる原因 対策・トレーニング
食事形態が合っていない 食形態の検討

いつまでも噛んでいる

考えられる原因 対策・トレーニング
入れ歯が合っていない 歯科受診
噛む筋力の低下 顎トレーニング
認知症の可能性がある 環境調整(認知症)

口から食べ物がこぼれる

考えられる原因 対策・トレーニング
口唇の筋力が低下している 口唇トレーニング

送り込む力とは・・・咀嚼した食べ物を、舌でまとめて食塊形成したり、咽頭に送り込む動きを評価します。

食べ物が口に残る

考えられる原因 対策・トレーニング
舌の筋力・巧緻性が低下している 舌トレーニング
頬の筋力が低下している 頬トレーニング
食事形態が合っていない 食形態の検討

飲み込むまでに時間がかかる

考えられる原因 対策・トレーニング
舌の筋力・巧緻性が低下している 舌トレーニング
食事形態が合っていない 食形態の検討
顔が下を向いてしまっている 頸部の姿勢の調整

飲み込む力とは・・・食べ物を飲み込む時の、いわゆる「ごっくん」という反射について、評価します。

食べ物でむせる

考えられる原因 対策・トレーニング
食事形態が合っていない 食形態の検討
食べ方に問題がある 複数回嚥下 交互嚥下 息こらえ嚥下 おでこ体操 ハッフィング 咳嗽訓練

飲み物でむせる

考えられる原因 対策・トレーニング
トロミの必要性があるorトロミ濃度が合っていない トロミ剤の検討 ハッフィング 咳嗽訓練 息こらえ嚥下 おでこ体操

食事中にゴロゴロした声になる

考えられる原因 対策・トレーニング
ノドに食物が残っている 複数回嚥下 交互嚥下 息こらえ嚥下 おでこ体操 トロミ剤の検討 ハッフィング 咳嗽訓練 食形態の検討

嚥下チェッカーは、食事場面の観察から嚥下障害の可能性を提示し、誤嚥を予防することを目的に作成されたサイトです。結果に関わらず気になる症状があれば、医師または歯科医師に相談してください。
また、本サイトで提示しているトレーニングは、摂食嚥下機能訓練を行う際に選択される一般的なものを採用しています。実施に際しては、専門家と相談のうえ行うようにしてください。