嚥下チェッカー

顎トレーニング

顎トレーニングの概要

顎トレーニングとは 顎トレーニングとは、食べ物を噛むために必要な筋力の増強や、実際の咀嚼運動の練習をし、食事における円滑な咀嚼を目指して行うプログラムです。
顎トレーニングの方法 顎を上下、左右、前後方向へ大きく動かし、それぞれ1秒間止めることから始めます。徐々にスピードを上げて繰り返し運動を行い、ある程度リズミカルな運動が可能となったら、ガーゼを奥歯の上におき、繰り返し噛んでもらいます。ガムなどを使用する場合は、誤って飲み込まないようにガーゼでくるみ、デンタルフロスで縛ったものを用いると良いでしょう。
顎トレーニング、どんな人に必要? 食事中に硬いものが噛めなかったり、いつまでも噛んでいてなかなか飲み込まない方。
顎トレーニングの意義 嚥下障害を有する利用者様にとって噛む必要のある食べ物は、一般的に難易度の高い食べ物と考えられます。噛む力と飲み込む力は一致しないことも多いため、液体がうまく摂取できているからといって、固形物を食べられるとは限りません。固形物を召し上がっていない利用者様においては、噛む習慣が少ないため噛む力が衰えていってしまう可能性があります。また加齢による筋力低下も噛む力が弱くなってしまう原因となりますので、上記にあげた対象者だけでなく、現在固形物を問題なく召し上がれている方にも予防的に取り組んで頂くと良いのではないでしょうか。

顎トレーニングの症例

87歳 男性 残存歯がなく、総義歯は作成していたものの、不適合義歯装用の不快感から長期にわたって無義歯のままゼリー状やプリン状の食べ物を召し上がっていました。新たに義歯を作成したことで、装用に伴う不快感はなくなりましたが、咀嚼をせずに飲み込む食事のスタイルをとっていたため固形物の咀嚼が困難な状態にありました。指導の下、90日間の顎トレーニングを行い、状態に合わせてゼリー・プリン状→ミキサー食と形態を変更していき、高齢者用ソフト食を召し上がれるようになりました。

嚥下チェッカーは、食事場面の観察から嚥下障害の可能性を提示し、誤嚥を予防することを目的に作成されたサイトです。結果に関わらず気になる症状があれば、医師または歯科医師に相談してください。
また、本サイトで提示しているトレーニングは、摂食嚥下機能訓練を行う際に選択される一般的なものを採用しています。実施に際しては、専門家と相談のうえ行うようにしてください。