とろみ剤の使用

とろみ剤の使用の概要

とろみ剤の使用方法 市販のとろみ剤(とろみ調整食品)を、飲み物や食べ物に加えて適度なとろみをつけます。
とろみ剤の使用、どんな人に必要? 飲み物や食べ物で頻回にむせる方。
とろみ剤の使用の意義 とろみ剤を使用し飲み物や食べ物にとろみを加えることで、嚥下したものがのどを通過する際のまとまり(凝集性)や速度が調整でき、誤嚥するリスクを減らすことができます。
その人に合ったとろみの強さ・粘性は様々であり、食事場面などをよく観察しながら決定する必要があります。

※とろみ作成方法、とろみ濃度検討項目にて詳細をチェック!

とろみ剤の作成方法って?

とろみの作成方法については、基本的には購入されたとろみ調整食品の説明に従ってとろみを作成していただければ良いと思います。
今回このページで指摘させていただくとろみ作成における注意点は2つ!

①混ぜる時間ととろみの付き方
②飲み物の種類ととろみのつく速さ

①混ぜる時間ととろみの付き方

とろみ剤を使用して安全に水分などを摂取するためには、その方にあったとろみの粘性をいつでも正確に作ることが重要となります。
実際、現場のスタッフや在宅での介護をされているご家族様から
「毎回同じ量の水分に同じ量のとろみ剤を入れているのに、出来上がりにばらつきがある」 という意見をよく聞きます。
これにはとろみを作成する際の『混ぜる時間』が関係があるかもしれません。
下グラフをご覧ください。

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これは混ぜる時間ととろみの強さの関係性を示したグラフです。この結果からもわかるように、混ぜる時間が短いと十分なとろみがつくまでに結果的に時間がかかってしまうということがわかります。
十分なとろみをつけるためには30秒はしっかり混ぜるようにしましょう!

②飲み物の種類ととろみのつく速さ

飲み物の種類によってとろみの付きやすさ・付きにくさに大きな違いが生まれます。この点もとろみ剤の適切な使用において注意しなければならない重要なポイントとなります。
「コーヒーやオレンジジュースにとろみ剤を使ってみたけど全然とろみがつかなかった」
「味噌汁にとろみをつけたいのだが水と同じようにすればいいですか」
このような意見や質問をよくいただくことがあります。
飲み物の種類ととろみのつく速さの関係性について下グラフをご覧ください。

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グラフにある結果から、水が一番とろみが付きやすく、牛乳やオレンジジュースはとろみが付くのが遅い(結果的に付きにくいと感じる)ということがわかります。
ではなぜ、飲み物の種類によってとろみの付きやすさ・付きにくさが生じるのでしょうか?
とろみの付き方が遅くなる原因はいくつかあります。

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上記で示したように、様々な原因によってとろみが付きにくくなってしまっているのです。しかし、グラフでも示されていたように混ぜ終わってからある程度時間をおくことでとろみは付いてくることがわかります。
飲み物によってとろみがつくまでの時間は異なるため、混ぜ終わってからの経過時間については十分に注意しましょう!"

とろみの濃度検討について

人によって嚥下障害の程度は違い、適切なとろみの程度も違います。
まずは『標準のとろみ』の粘性を理解して、弱め・強めを調整できるようにしましょう。

私が嚥下障害の方へのとろみの濃度について感じるのは、その人にとって適切な濃度よりも強いとろみを付けていることが非常に多いということです。

以下に、とろみが強すぎるが何故ダメなのかまとめておきます。

とろみが強すぎるとダメな理由1:べたつきが強くなることで飲みにくくなってしまう

非常に強いとろみになると、のどに残ったり窒息するリスクがあります。

とろみが強すぎるとダメな理由2:本来の風味が失われる

とろみが強すぎることで、とろみに対する嫌悪感が強くなってしまいます。

とろみが強すぎるとダメな理由3:使用量が増えることでコスト高に…

毎日に使用するものなのでコスト面も無視はできません。
適切な使用量に修正してから使用量が2-3割減ったなどの報告もよく聞かれます。

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嚥下チェッカーは、食事場面の観察から嚥下障害の可能性を提示し、誤嚥を予防することを目的に作成されたサイトです。結果に関わらず気になる症状があれば、医師または歯科医師に相談してください。
また、本サイトで提示しているトレーニングは、摂食嚥下機能訓練を行う際に選択される一般的なものを採用しています。実施に際しては、専門家と相談のうえ行うようにしてください。