嚥下チェッカー

口腔ケア

口腔ケアの動画

口腔ケアの概要

口腔ケアとは 口腔ケアとは、口の中を清潔に保つことで、口腔内だけでなく体全体の健康を保つことです。食事をされるかた、食事をされない方どちらにおいても重要となるプログラムです。
口腔ケアの方法 ①スポンジブラシで口腔内を全体的に拭います。(約1分)
口腔洗浄液に浸したスポンジブラシをよく絞り、歯と口腔内全体をやさしく拭います。高齢者の口腔粘膜は傷つきやすいので、力を入れすぎないようにしましょう。
②口腔洗浄液をつけた歯ブラシで歯を清掃します(約2分)
歯ブラシは鉛筆のように軽く持ち、歯と歯肉の間に45度の角度で当てます。軽く小刻みに20回程度動かします。
③舌の清掃をします。 (30秒)
舌ブラシを使用し、舌の上を奥から手前に10回程度軽くかき出します。一度に取ろうとせず、毎日続けて少しずつ落としておきます。
④数回うがいをします。(約1分)
健康な人には簡単なうがいも、嚥下機能が低下した高齢者では誤嚥の危険があります。
うがいをするためには、次のような条件が必要といわれています。
・意識がはっきりしている
・くちびるを閉じることができる
・水を吐き出すことができる
・舌や頬を動かすことができる
うがいをする時に上体が後ろに倒れていると誤嚥しやすくなるので、真っ直ぐ、または少し前かがみの姿勢をとると安全です。
口腔ケア、どんな人に必要? 口腔ケアは、全利用者様を対象としますが、特に口腔内に汚れが付着している方や舌に苔のような汚れが付着している方においてはより重点的に行う必要があります。
口腔ケアの意義 高齢者の肺炎は、口の中の細菌などが誤って肺に入って発症する「誤嚥性肺炎」の割合が高いと言われ、脳血管障害が多いこととも大いに関連しています。特に嚥下障害を有している利用者様の口腔内は不衛生になっている場合が多く、誤嚥性肺炎を予防するために口腔ケアが重要となります。
また、高齢者においては、誤嚥性肺炎の中でも、気づかないうちに唾液や胃液などが肺に入る、「不顕性誤嚥」も多いと言われています。食事を食べていないからといって口腔ケアをしなくても良いわけではなく、細菌を減らすために常に口腔内の清潔を保つことが誤嚥性肺炎を防ぐポイントになります。

口腔ケアの症例

88歳 男性 脳梗塞後経口からの栄養摂取が困難となり胃瘻を増設した方です。
寝たきりとなったため、長男宅で介護を受けながら生活していましたが、誤嚥性肺炎による入退院を繰り返すため在宅での介護は困難と考え、施設へ入所する。食事をしていない事から在宅での口腔ケアは1日1回スポンジブラシで軽く拭う程度であり、口腔内の衛生状態不良をきたしていたが、施設入所後は1日3回の適切な口腔ケアが行われ、繰り返していた誤嚥性肺炎も口腔内衛生状態の改善に伴い、発症しなくなった。

嚥下チェッカーは、食事場面の観察から嚥下障害の可能性を提示し、誤嚥を予防することを目的に作成されたサイトです。結果に関わらず気になる症状があれば、医師または歯科医師に相談してください。
また、本サイトで提示しているトレーニングは、摂食嚥下機能訓練を行う際に選択される一般的なものを採用しています。実施に際しては、専門家と相談のうえ行うようにしてください。